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歯根破折

日本人の歯を失う原因は古くから歯の2大疾患であるカリエス(虫歯)と歯周病(歯槽膿漏)です。ここに割り込んできたのが歯の根が折れるという歯根破折。カリエスなどで歯冠が崩壊すると、多くは歯髄処置や感染根管処置を施され根管充填という処置をします。この処置済みの根管に維持としてポストを植立し支台を築造、この支台に歯冠修復していくことが多いです。
 
支台のポストの材料として鋳造メタルや既製品のスクリューポストなどが以前からありましたが、近年ファイバーポストが登場して少しでも根管への負担を軽減するようなことをしています。それでも歯を失う原因の20%ほどが歯根破折であるというデータがでました。臨床をしていて感じることがデータとして示されると「やはり」という感じです。
 
歯髄(歯のシンケイ)失ったあとの経過が長いと歯そのものが乾燥してきて脆弱になります。この弱くなった歯の根の中に維持が必要になるとポストを入れるのです。こうしておいてこの上に歯冠修復として冠が被覆されます。歯髄がなく弱体化されている歯に咬合力が加わります。硬い物好き、咬み癖、歯軋りやくいしばりなどのブラキシズムが容赦なく弱っているものの見た目には頑丈そうに見える歯にかかり続けます。弱っている歯には過酷です。そのためポストの先端部分に咬むということで応力がかかり続けると、不幸にして場合によれば縦か横に折れます。これが歯根破折です。
歯根破折を防ぐにはやはり歯の歯髄(歯のシンケイ)を保護して失わないようにすることです。これが一番。不幸にして無髄歯(シンケイを失った歯)になった場合、定期的に咬合関係のチェックを受けることです。歯根破折は地震と同じで瞬間的に起こり、いつ起こるかなどの予知は出来ません。この点しっかり理解して口腔内にどれほどの弱っている歯があるかも認知していることも大切かもしれません。

番町歯科クリニック
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