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傷だらけの人生、歯も同じ

かつて1990年代、番町歯科クリニックで定期的なチェックを実施していた患者さんがいました。その方からある日、クレーム電話です。「定期的に行っているのに、大きな虫歯を見落とされた!他の歯科医院で虫歯と指摘された!!」というものでした。
 
大きな虫歯(カリエス)を見落とすことはまず考えられません。この患者さん、低位咬合でかみ合わせがきつく、多分ご自身の歯の一部が崩落したと思いました。歯に亀裂(マイクロクラック)が入りますと、6ミクロンの細菌は簡単に亀裂の奥深くに入り込みます。虫歯菌が入り込みますと亀裂線に沿って虫歯病巣を作ります。一見エナメル質は正常に見えても、下部の象牙質に達していると、咬合力である日突然ドカン!と歯質が一塊で崩落です。そして歯に大きな穴が開き、亀裂線沿いは着色もしていて、軟化象牙質(虫歯に侵された象牙質)もあり、そこだけを見ると立派過ぎる大きな虫歯ということになります。
 
全顎レントゲン審査を実施して、象牙質で虫歯が拡大していれば判明しますが、亀裂線だけでは判明しないこともあります。全顎レントゲン審査を実施していなかったことが、亀裂を見落とす結果となった次第。
 
以上失敗談です。歯には多数の傷が入っていることをご理解ください。一見健康で元気な歯に見えますが、それは20歳までのお話にしてください。食品による酸蝕、歯ぎしり、食いしばりなどのブラキシズム、経年的に歯も傷ついています。ましてや虫歯(カリエス)を作ればなおさらです。固いものを若いころのようにバリバリ?めればいいですが、やはり歯も労わってほしいものです。

番町歯科クリニック
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